恋人を傷つけたとして母親が逮捕され、少女マキ（鈴木梨央）はリトル・アヒル・ハウスと呼ばれる児童養護施設に送られた。ここには、さまざまな理由で親元を離れたメイルボックス（芦田愛菜）、ガンメイ（桜田）、ポバーティ（渡辺）、マーブルズという愛称の子供たちが暮らしており、彼らの周りには「魔王」ササキがいる。三上博史演じる友則の支配下で、ペットショップのショーウィンドウにいる子猫や子犬のように、愛らしく行儀の良い一面を見せることを強いられ、温もりと安心感を与えてくれる新しい親の出現を待つことになる。 「鈍器」というあだ名を付けられたマキは、母親の元に戻れないことを知ったとき、新たな仲間たちと自分を同一視し、過酷な逆境に直面しながらも彼らのささやかな幸せを追い求めようとする。現実の残酷さを早くから味わってしまった子供たちは、この異様な世界を年齢に似合わぬ冷めた目で見つめる…。