小劇場俳優の桜井武志（堺雅人）は長年苦労しているが、一度も成功せず、貧乏で恋に挫折し、自殺さえも失敗した。仕方なく銭湯に入ろうとしたところ、偶然、見知らぬ男に石鹸をかけてしまう。男は地面に倒れて気を失い、桜井は相手の男のロッカーの鍵を盗むことに執着し、それ以来近藤と名を変え、これまで果たせなかった裕福な生活を送った。しかし、香川照之演じる近藤が実は裏社会で有名な冷酷な殺し屋だったとは想像もしていなかった。その後、桜井は裏社会からの依頼を引き継ぎ、殺しのビジネスを始めることになった。同じ頃、病院から目覚めた近藤は記憶を失っており、自暴自棄になった桜井を自分だと勘違いする。偶然出会った美女・水島早苗（広末涼子）の力を借りながら、少しずつ役者としての自分を再認識し、早苗の心の内を探りながら奮闘する。静かに変化も起こりました。そして彼の記憶が戻った時、三人の運命は絡み合う…。 本作は2012年日本映画週間ベスト10の中で第8位を獲得した。