250年間戦乱のなかった幕末、貧しい武士の中には脱藩を選び流浪士や浪人する者もいた。都築野進（池松壮亮）も流浪の武士の一人で、生きるための食料と引き換えに仕事を手伝うために江戸郊外の農家にやって来た。剣術が錆びないようにと、毎日汗だくで稽古に励み、農民の少年・市助（演：前田高志）に木刀を使った剣術を教えた。剣術への情熱を持ち続ける一助の妹・優（蒼井優）はいつも冷たくあしらうが、次第にお互いへの想いを募らせていく。その頃、外国の黒船の来航により、日本は鎖国政策の解除を幕府に要請し、長年続いた平和が乱れ始めた。シャオユウが最も心配しているのは、カオ・ジージンが中央政府に出向いて暴動に参加し、自分と弟が命を落とす日が徐々に近づいていることだ。