国宝女優・九鬼志琳の遺作は、茶道教授・森下典子の著書『日日是好日―茶道がもたらす15種類のしあわせ―』を原作とした作品。将来に迷う大学生の典子（黒木華）は、いとこの美智子（多部未華子）とともに、厳しい武田先生（樹林希林）から茶道を習うことを半ば勧められる。初めは茶道のことなど何も知らなかった典子さんだったが、徐々に「形が先、心が先」、「重い荷物は重い荷物と同じくらい軽い」という原則を理解した。茶道は春、夏、秋、冬を静かに過ごし、人生のさまざまな重要な時期を経て、茶室の壁に描かれた書と絵の本当の意味を徐々に理解しました。人は去りましたが、お茶は冷たくないのです。木々は最後に、人生の哲学に満ちた、無限の余韻をもつ温かいお茶を私たちに与えてくれます。